黒田総裁ついに白旗 国債「リスク資産化」

黒田東彦(くろだはるひこ) 第31代日本銀行総裁 アジア開発銀行前総裁
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異次元緩和の最悪の出口へ?

日本国債 リスク資産化の可能性
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「議事録から削除と箝口令」 日銀黒田総裁の発言(2015/02/20)
https://www.youtube.com/watch?v=A3DlOtPnv7E
「議事録から削除と箝口令」 日銀黒田総裁の発言(2015/02/20 11:48) テレ朝news
http://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000044868.html
先週の政府の経済財政諮問会議で、日銀の黒田総裁が日本国債の将来的なリスクについて言及したにもかかわらず、議事要旨から削除されていたことが分かりました。

(経済部・門秀一記者報告)
前回の諮問会議は財政健全化がテーマでした。議事要旨の黒田総裁の発言部分、私が読んでも1分ほどです。しかし、実は自ら発言を求め、5分以上も日本国債のリスクなどについて話していて、そうした発言は議事録から削除されていました。

出席者などによりますと、黒田総裁は、ヨーロッパで国債をリスク資産とみなし、銀行への規制を強化する議論が始まっていると説明しました。

そのうえで、日本国債の格下げに絡み、「安全資産とされている日本国債も持っていることでリスクになり得る」などと述べ、財政健全化に取り組むよう訴えました。

こうした発言はマーケットに影響を与える可能性もあるため、議事要旨から削除され、箝口令(かんこうれい)も敷かれたということです。

日本銀行・黒田総裁:「財政について信認が失われれば、国債の価格、あるいは金利に影響が出る恐れがある。リスクがあることは事実でありまして、であるからこそ、政府は財政再建目標を決め、それに向けて着実に前進しておられると思う」

20日の予算委員会でも論点となった財政健全化の問題は今後も大きな焦点となりそうです。
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黒田総裁ついに白旗…国債「リスク資産化」で高まる暴落危機
日刊ゲンダイ 2015年3月13日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/158014/1
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/158014/2
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/158014/3
日銀の黒田総裁が封印してきた「危機」が、いよいよ表面化してきた。世界の金融当局者でつくるバーゼル銀行監督委員会(本部・スイス)で、国債を保有する金融機関に自己資本の積み増しを求める新規制の議論が過熱している。従来、リスクゼロの安全資産とみなされてきた国債を、リスク資産に評価を変える大転換は最悪、日本国債の暴落を招きかねない。黒田総裁が恐れていた事態が現実となりつつある。

先月12日の経財諮問会議。議長の安倍首相以下、政権中枢が列席する中、普段は聞き役に徹する黒田総裁が突然、挙手し、自ら発言を求めた。

「これから話すことはオフレコにしてくれたらと思う」――そう前置きした上で、深刻な面持ちで身ぶり手ぶりを交えながら、10分近くにわたって熱弁を振るったという。内容は国債暴落リスクへの懸念だった。

「昨年末の日本国債の格下げを深刻に捉え、<皆さん、ご存じか知らないが>とバーゼル委で国債をリスク資産とみなす議論が始まっていることに言及。国債がリスク資産にされると、損失に備えて銀行は巨額増資や融資縮小を求められる。銀行が増資の代わりに保有国債を大量売却すれば長期金利の上昇を招く。<日本国債は問題ないという考えは、もはや通用しない>と危機感ムキ出しだったようです」(自民党政調関係者)

そして、日本国債の信用力を担保するため、財政健全化に本腰を入れるよう安倍首相に強く迫ったという。国債暴落に踏み込んだ黒田発言は、市場に悪影響を及ぼすとして議事要旨から削除、出席者に箝口令まで敷かれた。

■日銀が金利上昇リスクを丸抱え

しかし、黒田総裁が危ぶんだバーゼル委の新規制はここにきて表面化。10日付の日経新聞は<バーゼル委は導入の是非について、月内にも方向性を決める意向>と伝えた。

「国債のリスク資産化の新規制は英独主導で議論が進んでいます。特にドイツ国債の長期金利は直近で0.118%をつけ、日本国債史上最低だった1月20日の0.195%すら下回っています。“あとは上がるだけ”という超低金利への警戒が招いた議論ですが、すでに財政再建を果たしたドイツと違って、日本の国債発行残高は800兆円に近い。そのリスク資産化のダメージは計り知れません」(第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏)

この2年、日銀の異次元緩和に伴う国債買い入れで邦銀全体の保有国債は35兆円も減ったが、まだ128兆円を抱える。うち3大メガバンクの保有残高は76兆円。片や日銀の保有残高は272兆円まで膨らみ、銀行のさらなる売却分まで引き受ければ、金利上昇リスクを中央銀行が丸抱えすることになってしまう。

「そうなると、事実上の財政ファイナンスとなり、ますます金利上昇=国債暴落リスクは増す。いざ金利が上昇すれば日銀のバランスシートは傷み、円の信用も真っ逆さまに落ちて紙切れ同然になってもおかしくない。これこそ異次元緩和の最悪の出口で、黒田総裁がバーゼル委を持ち出したのは、元財務官僚らしい『外圧』を使った泣き落とし。もはや自力で出口戦略を描けないことの裏返しでしょう。オフレコ発言は、異次元緩和の白旗宣言と捉えるべきです」(埼玉学園大教授の相沢幸悦氏=経済学)

日本の財政崩壊は刻々と近づいている。
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国債のリスク資産化で訪れる阿鼻叫喚の世界 巨額の財政赤字抱える日本に多大な影響
ZAKZAK 2013.12.04
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20131204/ecn1312040732004-n1.htm

ドイツ連銀のバイトマン総裁は11月25日、「国債への優遇措置をやめるべきだ。そうなれば金融安定化に寄与する」との見解を示した。

この発言に呼応するように欧州中央銀行(ECB)のクーレ専務理事は、CNBCテレビのインタビューで、銀行の自己資本比率算定の上でリスクウエートをゼロとしている国債についてこう述べた。

「特定資産のリスクを事前にゼロとする理由はない。これは重要な議論だが、欧州ではなくバーゼルの銀行監督委員会の議論とすべきだ」

国債は国が発行体であるということで、これまでリスクフリーの資産として認識されてきた。現在の銀行自己資本規制「バーゼルIII」でも、国債のリスクウエートはゼロのままである。しかし、南欧諸国の財政危機を経たいま、「果たして国債はリスクフリーのままでよいのか」というのがECBなどの問題意識ということであろう。

国債がリスクフリー資産から滑り落ち、他の金融商品と同列のリスク資産とみなされ、一定のリスクウエートが課された場合、どうなるか。最も大きな影響を受けるのは、いまやGDPの2倍を超す財政赤字を抱える日本であり、国債を大量に保有する日本の銀行に波及する。

財務省は11月8日、「国の借金」が9月末時点で1011兆1785億円に達したと発表した。国債が839兆6096億円、一時的な資金不足を補う政府短期証券が116兆9683億などで、「国民1人当たり約794万円を抱える計算になる」(財務省関係者)という。

利払い費は、日銀の異次元緩和により長期金利が過去最低水準まで低下していることから当面、危機は顕在化しそうにない。しかし、異次元緩和が終了する2年後はどうなるのか。物価上昇率(インフレ率)が2%に乗せた世界は未知数だ。

そうした中、財務省OBで、IMF(国際通貨基金)の副専務理事を務めた元財務官の加藤隆俊氏は、米通信社のインタビューで、ギリシャを大幅に上回る規模の日本の国債市場が危機に陥れば、IMFを含めて「誰も助けたくても助けられない」と警告を発した。

加藤氏は、海外当局・有識者の間でも日本をめぐる関心事は国債だと指摘した上で、「今は問題ないが、インフレ率が2%になれば、政府は利払い費が膨らみ、保有者はかなりの規模で評価損を被る。万が一、当局が事態をコントロールできなくなると、影響は全世界に波及しかねない」と懸念を示した。

国債を大量保有する日本の銀行は、金利上昇リスクを回避するため、国債の残高を減らし、デュレーション(償還までの残存期間)を短くしている。あるメガバンク首脳は11月の決算発表時に「(保有国債の)デュレーションはいま2・2年だが、3年以内なら長期金利の上昇にも対応可能だと思う」と指摘した。だが、国債がリスク資産と認識されれば全ての前提は崩れる。阿鼻叫喚の世界となりかねない。

■森岡英樹(もりおか・ひでき) 1957年、福岡県出身。早大卒。経済紙記者、埼玉県芸術文化振興財団常務理事などを経て2004年4月、金融ジャーナリストとして独立。
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日銀の異次元緩和で、国債市場が異常な危機的状況 国債暴落は間違いない
ビジネスジャーナル 2015.01.16
http://biz-journal.jp/2015/01/post_8603.html

もう完全にババ抜きの状態になっている――メガバンクの債券ディーラーは、現状の国債取引をこのようにたとえる。

黒田東彦・日本銀行総裁は昨年10月31日、自らが進める量的・質的金融緩和(異次元緩和)の追加緩和を打ち出した。これは市場関係者が予想もしなかった“サプライズ緩和”だった。

黒田総裁自らの決意表明でもある「デフレ脱却のためには、なんでもやる」との言葉通り、追加緩和では、それまで年60~70兆円のペースで増加させるとしていたマネタリーベース(資金供給量)を約80兆円まで拡大するとした。さらに、中長期国債の買い入れペースを現状の年間約50兆円から約80兆円へと30兆円増やし、その平均残存期間も、それまでの7年程度から7~10年程度に最大3年延長することを決めた。

年間約80兆円の国債の買い入れとは、途方もない額だ。日銀がそれを達成するためには、「毎月の長期国債の買入額が8~12兆円になる」ことを明らかにしている。現在政府が発行する長期国債は毎月10兆円程度。つまり、債券市場の国債を根こそぎ買い入れると言っても過言ではない。

債券は価格が上昇すると、利回り(金利)は低下する。日銀は国債を大量に購入することで金利の低下を促し、さらには低金利状態にペギング(釘付け)している。しかし、追加の異次元緩和は予想以上に強烈だった。日銀の国債大量買い入れによる品薄で、国債価格は上昇し、新発10年物国債の利回りは1月7日に0.265%と、過去最低水準を更新した。

0.265%とは、10年国債を100万円購入した場合にもらえる利息が年間で2650円ということだ。100万円を10年間運用して、たったの2万6500円しか利息がないのだ。それでも、銀行は安定的な運用手段として国債の購入を行う。つまり、過去最低水準にまで利回りが低下した国債を買い入れざるを得ない状態になっている。

問題は、追加緩和による副作用だろう。銀行は国債のディーリングも行っている。債券価格の変動を利用して、サヤ抜きを行うのだ。しかし、日銀による国債の根こそぎ買い入れが債券市場のボラティリティ(変動)を喪失させ、債券ディーリングを困難にさせている。「相場が動かなければ、儲けるチャンスは発生しない」(債券ディーラー)というように、日本の債券市場は急速に魅力を失い、外資系銀行・証券では日本国債のディーリング部門を縮小する動きが出ている。

その上、もし日銀が異次元緩和の終了に向けた対応策、いわゆる出口戦略の検討を開始するとなれば、“ババ抜き状態”にまで張り詰めた国債価格ははじけ、国債の買い手がいない中で価格が急落しないだろうか。

また、出口戦略の検討はなんとか乗り切ったとしても、日銀が実際に出口戦略を開始すれば、国債の需給は急速に緩み出し、価格が急落するのは間違いないだろう。日本の国債市場は、それほど危険な状況になっているといわざるを得ないのだ。

(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)
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