佐野研二郎 五輪エンブレム“盗作問題” 利権構造の闇

佐野研二郎 2020年東京五輪パラリンピック公式エンブレム
tokyo2020

佐野研二郎氏の五輪エンブレム“盗作問題”「損害賠償」を恐れる利権構造の闇
日刊サイゾー 2015.08.19 水
http://www.cyzo.com/2015/08/post_23472.html
http://www.cyzo.com/2015/08/post_23472_2.html

五輪エンブレム盗作問題への批判が拡大する中、これに関わった広告代理店周辺の関係者からは「損害賠償」というNGワード4文字がささやかれ始めているという。

「もしこのデザインが使われなくなったら、数十億単位の損失が出る。一体それを誰が払うことになるのか、“損害賠償”という4文字を恐れるような話がチラホラ聞かれ始めてます」

匿名を条件に語ったのは、大手企業のロゴマークも手掛けた50代の日本人デザイナー。自身はこのエンブレムにまったく関わっていないが、周辺事情は「いやでも耳に入ってくる」という。

「新国立競技場の問題はよくある箱モノ行政の典型だったけど、こっちは世間に知られていない利権の巣窟があって、必死にそれを守ろうとする動きがあります。この利権の中では“損害賠償”という4文字がNGワード。絶対に回避したいものです。いま各方面が必死の火消しに走っている感じ。大会組織委員会が白紙撤回できないのもそれが理由でしょう」

実際、2020年東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムの盗作問題については、これだけ世間から「変更しろ」との声が出ていても、組織委は使用の姿勢を堅持。ベルギーの劇場側から著作権侵害で使用差し止めを訴えられていることにも、劇場のロゴが商標登録されていない「法律論」を盾に「このような劇場側の態度は公共団体の振る舞いとしては受け入れがたい」と異例の非難声明を出した。

「この必死の抵抗は、損害賠償と利権構造にメスが入ることを怖れているんですよ。エンブレムの選定はもともと広告代理店の仕組んだ出来レースみたいなもんで、応募要項からして八百長。応募資格に組織委が指定した過去の7つのデザインコンペのうち2つの受賞者に限っており、多くの有力デザイナーを排除している。これは、内輪で商標の著作権ビジネスを展開するためで、審査員も佐野と親しい身内ばかりなのは、そのせい。そもそも佐野がアートディレクターなんていう肩書きを名乗っているのも、デザインより著作権での金儲けに特化したチーム運営に走ったからで、これに欠かせないのが大手企業とメディア。両者をつなぐ広告代理店を軸に利権の構図があって、関係者はみんなこれを守ろうと徹底抗戦です」

聞けば、今回の問題に対する同業者の反応も、そのスタンスで分かれるという。

「利権の恩恵を授かりたいビジネス志向派は、絶対にこれを批判できないですからね」

しかし、作者の佐野氏は別件でのデザインの盗作問題で、その信頼は地に堕ちている。サントリーのキャンペーンでは、「スタッフ教育が不十分だった」と自身がデザインしたものではなかったとする逃げ口上で一部の盗作を認める始末。

「それでもサントリーが8種類だけ取り下げる中途半端な対応をとったのは、大々的に損害賠償請求しなくてはならなくなる事態の回避で、広告代理店などが、必死に裏で手を回している」とデザイナー。

「今後もしサントリー製品の不買運動なんてことが起これば、さすがにこれだけで済まされなくなる。その場合は当然、佐野ひとりの問題ではなくなってくる」(同)

一部デザインには、オリジナルのデザイナーから新たな訴訟が起こされるという話があるが「法廷に持ち込まれたら、実際にデザインした部下とやらの実名も明らかにしなくちゃならなくなると思う」とデザイナー。

「でも、その仕事の中身を明かせば、困るのは佐野ひとりじゃないですからね。金を積んで和解に持ち込んででも、そこはひた隠しにするのでは」(同)

一説には、佐野氏の部下のひとりが知人に「俺はやってない。それなのにもし自分の名前が犯人みたいにして表になったら最悪だから、その前にこの泥船から抜けたい」と相談していたというウワサも聞かれるが、いずれにせよこのままでは組織委も叩かれる一方だろう。

新国立競技場の問題では建築家の安藤忠雄氏が記者会見で大声を上げて責任逃れの弁明に終始したが、損害賠償がチラつくエンブレム問題では、なお逃げ出そうとする人が出てきそうだ。

(文=ジャーナリスト・片岡亮)
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【五輪エンブレム盗用疑惑】佐野氏 パクリだけじゃない!デザイン業界の闇
東スポWeb 8月20日(木)5時58分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150820-00000004-tospoweb-spo
http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/othersports/437188/

疑惑はパクリだけじゃなかった!? 東京五輪のエンブレム、サントリービールのキャンペーン用トートバッグのデザイン盗用など、連日のように“パクリ疑惑”がネットをにぎわせているデザイナーの佐野研二郎氏(43)が18日、京都市内の講演会に姿を見せた。だが、怒りを爆発させるどころか完全に沈黙。代わって同氏の事務所の広報を担当する妻が猛反論したが、デザイン業界の関係者は本紙に驚くべき内情を明かした。それは、賞も仕事も“コネクション”ありきで、まるで“身内”で富と名声を分け合っているのではないか、との新たな疑惑だ――。

出席者によると五輪エンブレムの審査委員を務めた永井一正氏らとの講演だったが、佐野氏は何も話すことはなかったという。

講演前、本紙などの取材に佐野氏は無言だったが、代わりに広報担当を務める妻が対応した。サントリーのトートバッグでは30種類のうち8種類について第三者のデザインをトレース(描き写し)したことを認め、取り下げた。しかし、トートバッグと五輪エンブレムの問題は無関係だと強調し、エンブレムを取り下げることは考えていないという。

拡大する一方の騒動の中でエンブレムの“デキレース”説も出てきた。

エンブレムの審査員には佐野氏と関係の深い前出の永井氏や、佐野氏の部下だった長嶋りかこ氏が名を連ねている。逆に佐野氏が審査員をする別の賞で長嶋氏が賞を受賞している過去もある。

デザイン業界に詳しい人物は「デザイン業界は狭い世界。超が付く一流のデザイナーはごく一握りだから、当然お互いに知っている人だらけになる。結果として賞を回し合っているような状態になっている」と信じられない実情を語っていた。

これでは仲間内で賞をたらい回しにしているのでは、という疑念を抱かれても仕方ないだろう。

賞だけではない。仕事までもがコネクションで回し合っているのでは、と思える状況がある。

佐野氏のデザインそのものに疑惑が突きつけられているなか、複数の自治体が「うちのロゴも盗用じゃないか!?」と確認に追われているというから驚きだ。

名古屋市が運営する「東山動植物園」のシンボルマークも佐野氏のデザイン。ネットでは中米コスタリカの国立博物館のマークと似ていると取りざたされている。コスタリカのマークを回転させると佐野氏のロゴにぴったり重なるというのだ。

同園担当者は「14日に市民から問い合わせがありびっくりしました。『ブランド戦略パートナー』に事実確認をしているところです」と話す。

同園は2012年10月にブランド戦略パートナーとなる事業者を公募していた。パートナーとなった事業者の最終提案のなかにすでに佐野氏のマークがあったという。

「ですから、うちと佐野氏は契約関係にありません」(同園担当者)

今月に入ってからずっとエンブレム問題は炎上していた。「『どうなんだろうな』とは思っていましたが…。コスタリカと似ているかは、デザインの知識もないのでお答えできません。もう2年半も使っているので、職員にもお客様にも愛着があり、できれば今後も使っていきたい」と同園担当者はため息をつく。

群馬県太田市も困惑している。同市が建設を進めている「おおたBITO 太田市美術館・図書館」のロゴを佐野氏がデザインしていた。ネットではインドネシアの旅行代理店のパクリではないかと騒ぎになっている。

18日、同市担当者は「佐野氏がデザインしたからではなく、もともと調査の予定でした」と回答。ロゴの発表は7月1日にされたが、それは中間報告で、まだ商標や著作権のチェックが済んでいないという。しかも、同市もデザイン依頼にあたり、佐野氏と直接、契約を結んでいない。

「契約は(建物を担当した)建築事務所としています。建築事務所が建物とロゴを一体化する必要があると判断して、佐野氏に依頼しています。市は佐野氏と直接のやりとりをしません」(同市担当者)

自主的調査とはいえ、すでにネットではロゴの元ネタ探しが始まっており、いくつか候補が出ている。同市担当者は「そうなんですか。存じ上げません」と驚いた様子だった。

トートバッグの取り下げがあったサントリーでも広告代理店が佐野氏デザインの企画を発案。サントリーから佐野氏に依頼したわけではない。

自治体が代理店や、業界の関係者にデザインについて相談すると、いつの間にか佐野氏の仕事になっているという図式。やはりコネクションで仕事が決まるとしか思えない。これが、デザイン業界の闇なのか…。

2020年まで時間もなくなってきているが、さまざまなところで続発している騒動は収まる気配を全く見せない。
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森喜朗記念競技場