辺野古取り消し 防衛省「私人」で不服請求 「身内」の国交相が判断

翁長知事「検証した結果、法律的な瑕疵があると県としても判断したわけでして」
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翁長知事「このような形で(辺野古沖埋め立て承認の)取り消しに至った」
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承認取り消しのポイント
・県内移設の必要性 根拠が乏しい
・環境保全措置が不十分
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これまでの経緯
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RBC THE NEWS 「翁長知事、辺野古承認取り消し 記者解説」 2015/10/13 RBC琉球放送 News
https://www.youtube.com/watch?v=-KbRu8xPwas

辺野古取り消し 防衛省「私人」で不服請求 「身内」の国交相が判断
東京新聞 TOKYO Web 2015年10月15日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201510/CK2015101502000141.html
防衛省沖縄防衛局は十四日、沖縄県の米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の移設に伴う名護市辺野古(へのこ)沖の埋め立て承認を県が取り消したことに対し、行政不服審査法の不服審査請求と取り消しの効力停止を、石井啓一国土交通相に申し立てた。国民の不利益を救済する法の趣旨を、防衛省は「『私人』と同じ立場だ」と利用。国と県の対立の是非を政権内の「身内」である国交相が判断することに対し、批判が出ている。 (横山大輔)

「同じ内閣の一員である国交相に審査請求を行うことは、不当というしかない。行政不服審査法のあしき前例になる」。沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は十四日、政府の対応に反発した。

行政不服審査法は、第一条で目的を「国民の権利利益の救済を図る」と明記。政府や地方自治体など行政機関同士の紛争を対象としていない。しかし、防衛省は「埋め立て承認を得る手続きが『私人』の場合と共通していたから、同様に資格がある」と主張する。

政府は自治体と対立した場合、地方自治法で「是正の指示」ができる。自治体が不服なら第三者機関の国地方係争処理委員会に審査を求めることができ、自治体が指示に従わなければ、政府は高裁に訴えることも可能。行政不服審査法に比べ時間がかかるが、第三者が判断できる。

こうした対応を取らない政府に対し、自由人権協会(喜田村洋一代表理事)は「国の対応は明らかに違法だ。是非は、国地方係争処理委員会や高裁の判断に委ねるよう強く求める」との声明を出した。沖縄県も同様の立場だ。

行政法に詳しい成蹊大法科大学院の武田真一郎教授は「基地をつくり米軍に提供する工事は『私人』にはできず、国にしかできない」と指摘。「あえて行政不服審査法を使うのは、身内の判断で手早く済ませ、工事を再開して既成事実を積み上げようとの政府の考えが透けて見える。政権内の身内が判断すれば、結果は見えている。非常に不公正と言わざるを得ない」と批判する。
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「身内が身内に対して審査請求をするということですからね。そんなことをあからさまにするということは、それこそ地方自治であったり法治国家というところでも疑問を抱かざるをえない」(稲嶺名護市長)
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RBC THE NEWS 「承認取り消し 国が対抗措置」2015/10/14 RBC琉球放送 News
https://www.youtube.com/watch?v=2iUUB1onMUw

辺野古移設で国とガチンコ対決 沖縄が「勝利宣言」する日
日刊ゲンダイ 2015年10月15日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/166146/1
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/166146/2
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/166146/3
いよいよ「第2の沖縄闘争」に全面突入だ。沖縄県は13日、国が米軍普天間基地の移設先としている名護市辺野古沖の埋め立て承認の取り消しを決定した。移設作業の法的根拠が失われるため、国は直ちに対抗措置の手続きに入る方針だ。県庁で開いた会見で、「承認を取り消した。取り消すべき瑕疵が認められた」と説明した翁長雄志知事。国は「法的瑕疵はない」(菅官房長官)と強気の姿勢だが、このガチンコ勝負、沖縄が「勝利宣言」を出す日は遠くない。

国の対抗手段は「公有水面埋立法」を所管する国交相に対し、行政不服審査法に基づく審査請求を行うとともに、裁決が出るまで取り消しの効力を止める執行停止を求める――ものだ。

「沖縄県は3月、辺野古の埋め立て工事をめぐって岩礁破砕許可の区域外でサンゴ礁の破砕がみられたとして、沖縄防衛局に海底ボーリング調査などの作業を停止するよう指示しました。これに対し、防衛局は農水省に取り消しの審査請求を求め、当時の林芳正農相が指示の効力を停止する措置を決定した。今回も同様の手段を取るつもりです」(沖縄県政担当記者)

行政不服審査法は「国民=私人」の権利利益の救済が目的だ。公権力である国の機関が国に救済を求めること自体がデタラメだ。にもかかわらず、沖縄防衛局は今回、わざわざ「私人」を強調するための“偽装工作”も仕掛けていた。

「防衛局は県の意見聴取を断って聴聞手続きを求めながら、誰も出席しませんでした。『私人』(事業者)の立場をアピールするため、形式的に聴聞を求めたのです。そうしないと審査請求で再び批判が出ると考えたのでしょう。まったく卑怯なやり方ですよ」(前出の県政担当記者)

■県条例をタテに徹底抗戦

これで「法的瑕疵はない」なんて、よく言えたものだ。辺野古取材を続けているジャーナリストの横田一氏はこう言う。

「翁長知事の埋め立て承認の取り消し決定は、弁護士などの専門家でつくる第三者委員会が半年間かけて慎重に検討した結果です。そのひとつが仲井真前知事時代に認めた環境アセスの問題。当時、県の担当部局も『問題』と判断していたのに辺野古移設はゴーになりました。最初から手続きは問題だったワケで、筋から言えば、主張に正当性があるのは沖縄県側です」

だが、国民の大多数が反対する安保法を強行成立させた安倍政権のことだ。沖縄県が何を主張しようが聞く耳を持たないだろう。となれば、翁長知事が阻止のために実力行使に出るだけ。“武器”は11月1日施行の「県外土砂規制条例」だ。

条例は県内に持ち込まれる土砂について、特定外来種の侵入を規制するのが目的だが、当然、辺野古沖で使う土砂も対象だ。辺野古の埋め立てに必要な土砂は2100万立方メートル。東京ドーム17個分に相当する大量の土砂をすべて県内で確保するのはムリで、県外調達が見込まれている。翁長知事はそこに切り込むとみられているのだ。

「まさに水際作戦です。県条例ですから翁長知事に全面的な権限があります。場合によっては、持ち込まれた土砂を調べる県の審査だけで5~10年かかるかもしれません。さすがに米国も『何とかしてくれ』と言ってくるでしょう」

国は沖縄の“覚悟”を分かっちゃいない。
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名護市辺野古地区空撮、美しいサンゴ礁のリーフに囲まれる。
辺野古岬(岬の左側にある船溜まり付近に辺野古の集落が見える)
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2010年5月26日撮影 作者Sonata